~紅夕子《あいいろの部屋》編~

「あいいろの部屋」

 

別れを決めた日から 全てが手につかないの

頭ではわかっているの だけど心が追いつかないのよ

 

お互いのため 幸せな未来のため

そうなの その通りなの

でもね、でもね

 

「おやすみなさい」

その一言待つために息を潜めてる

アイイロの部屋であなたの影を 探して今宵も暮れるわ

 

 

わかるのよあなたの想い 素っ気ないフリをしても

繋いだ小指の先を 今は懐かしく感じてるのよ

 

理解してる風に 目を合わさぬ様に

だめなの わかってるの

だけど、だけど

 

「お帰りなさい」

届けたくて綺麗なままで過ごしてる

それぞれの道見えてるから 先送りはもうできないのね

 

「おやすみなさい」

その一言待つために息を潜めてる

アイイロの部屋であなたの影を 探して今宵も暮れるわ

 

あなたの影を探すの

 

            「別離」

 

「また明日」なんて 約束しないわ

生まれ変わるのよ 自分を塗り固めた過去から

 

円満に潔く 想いを立てずにきたけれど

 

あなたの面影 あなたの息づかい

「不自然な温もり」なの

うそぶいた目を横目に過ぎて さよならするわ

 

 

昨日までの日々 なんの事かしら

優しい未来を… 今はそれしか見えないの

 

戻れない進めない 心模様を晴らすまで

 

冷めた朝も身を騙した夜も

「無意味な触れ合い」なの

わかったふりも優しい嘘も 何度目かしら

 

 

「一蓮托生」(いちれんたくしょう)永久(とわ)!?

 

 

震える指も浮わつく声も 見え透いた嘘ね

「約束は懲り懲り」なの

うそぶいた目を横目に過ぎて さよならするわ